気になるプレスリリースがAICPAより出ています。
CPA Regulators and Profession Jointly Explore Evolving Licensure Model
すぐに試験内容が変わることはないでしょうが、実務面でテクノロジーが必要となりつつある状況を受けて、将来的な試験内容の変更が示唆されています。
ざっくりとした記事の内容は、以下の通りです。
AICPAとNASBAのワーキンググループがtechnology-driven environment(新しいテクノロジー主導で新たなビジネスが生まれるような環境)の中で業務を行うことがますます増えていくCPAのライセンスはどうあるべきか、専門家としてどういう能力が求められるのかの将来的な可能性を議論しています。
イノベーションとクライアントの要求の移り変わりに対応しないと会計士の繁栄もなく、技術とデータの解析が業務上重要になっていく中、どういう風に会計の課程にこれらのスキルを落とし込み、CPA試験でテストしていくか、検討していくとしています。
要は、テクノロジー分野の能力が実務的にも求められてるんやから、専門家としてのCPAとして、会計分野に関するテクノロジーは身につかなあかん。試験でも試すで!ということやな。
現時点ではワーキンググループの会合はまだ2回目ですし、当面試験内容が変わるということはないでしょうが、データ解析等のテクノロジーはいま会計士に求められつつある能力ということでしょう。どこのファームもAI時代を見越した開発を行っており、監査においても大きな転換が見込まれます。
このワーキンググループの会合からわかることは、やはりUSCPA試験は実務寄りという点です。理論や理屈というよりも、実務でやっているからやる。実務で必要だからやるというスタンスが強いように思います。
日本の会計士協会ではおそらく今後も当面、現行試験制度を維持するでしょう。日本の会計士試験は実務寄りというよりも理論寄りです。なぜこうなるのかという方を重視します。
私は、仕事するうえでは日本の会計士試験の考え方の方が基本的にはいいとは思うのですが(なぜそうなるかを押さえておかないと、よくわからないことが多発してしまうと思います。)、アメリカのように新しいことを積極的に取り入れていくとCPAの職域も広がり、時代遅れの資格になることを防ぐ事にもなり、CPAの繁栄という目的は達成しやすくなるのでしょう。
日米ともに今後の展開が気になります。